日本テレビ「世界一受けたい授業」(2月28日)で、コレステロールの新事実について放送されましたので紹介したいと思います。
講師:岡部クリニック 院長 岡部正医師
コレステロールといえば最近アメリカで、食事によるコレステロール摂取とコレステロール値とは明確な因果関係関係ないという驚くべき報告がなされ話題になりました。
そんなコレステロールですが、悪玉や善玉などと呼ばれるものがあり、今ひとつわからないものです。そのようなことも含めて紹介されましたのでまとめてみました。
コレステロールは1種類!?
コレステロールは、細胞膜やホルモンの材料となるもので体にとって必要な栄養素です。このコレステロール、悪玉、善玉と呼ばれますがそもそも一種類なんです。
では悪玉と善玉の違いは一体何なのか?
血液中の運ばれ方で違うんですね。主に肝臓で作られるコレステロール、はじめは悪玉でも善玉でもないんです。血液で全身の組織に運ばれるものはLDL悪玉コレステロールと呼び、使い切れずに余ったコレステロールが肝臓に戻るものがHDL善玉コレステロールと呼びます。
なぜ行きを悪玉、帰りを善玉と呼ぶのか?
行きのコレステロールが余ることで壁に張り付きプラークとなると動脈硬化の原因になるので悪玉と呼ばれ、帰りのコレステロールは余ったコレステロールを肝臓に戻すので動脈硬化を予防するということで善玉と呼ばれるようになったといいます。
行きの悪玉コレステロールで余ったものが帰りの善玉コレステロールになり、しっかり肝臓に戻ってくることが健康を維持するには大切だといいます。
コレステロール値は基準値内でも注意が必要
悪玉、善玉コレステロール値が共に基準値内でも動脈硬化を招くケースがあるといいます。
それが悪玉コレステロールが善玉コレステロールの2倍以上あるケースで、病気につながる可能性があるといいます。悪玉が多く善玉が少ないという状態は、たとえ基準値内でも善玉コレステロールが回収しきれていないと考えられるためだそうです。
悪玉コレステロール値が高く、善玉コレステロール値が低い一般的な原因は、運動不足、動物性脂肪の摂り過ぎ、肉の食べ過ぎだといいます。
コレステロール改善法は?
岡部先生オススメの悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす方法が次の3つです。
1日30分のウォーキング
善玉コレステロールを増やすためには、1日30分のウォーキングがオススメです。
1日1回1分のプランク体操
プランクは、体幹のインナーマッスルが鍛えられる運動です。体幹を鍛えることで筋肉が付き基礎代謝がアップ、姿勢が良くなり、手足の動きが楽になります。その結果、有酸素運動が効果的になるといいます。
<プランク体操のやり方>
(1) 腕を直角に曲げて寝る。
ポイントは頭の先からかかとまでを一直線にすること。
(2) その状態を1分間キープする。
最初はしんどいので10秒ほどでもOK。徐々に時間を伸ばせばOK。
1日豆腐半丁
悪玉コレステロールを減らす効果的な食べ物が豆腐です。大豆にはレシチン、イソフラボン、大豆タンパクなど、悪玉コレステロールを下げる成分が豊富に含まれています。食べ方は自由で、1日半丁程度がオススメです。
検証
今回、タレント飯尾和樹さんは、基準値内にもかかわらず、悪玉コレステロールが善玉コレステロールの2倍以上ある状態に該当しました。そこで今回の改善法3つを3週間取り組みました。
<結果>
開始前 | 3週間後 | |
---|---|---|
LDL悪玉コレステロール値 | 130 | 115 |
HDL善玉コレステロール値 | 57 | 55 |
130/57=約2.3倍 → 115/55=約2.1倍(-0.2)
3週間で-0.2下がりました。これならあと2週間続ければ2倍を切ることができるということでした。
3週間という短期間でも、数値は改善されますね。継続が大事だとことですね。