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認知症

アルツハイマー病の早期発見に新血液検査法 田中耕一さんら発表 費用は?実用化はいつ?

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アルツハイマー病を少量の血液から診断できる検査法を確立したと田中耕一さんらの研究グループが発表しました。各メディアで取り上げられましたのでまとめてみました。

アルツハイマー病に新血液検査法

認知症は、予備軍を含めると800万人を超えるといわれています。

その中で6割~7割を占めるといわれるのがアルツハイマー病です。

このアルツハイマー病を血液から判定できる世界初となる検査法が確立したと、国立長寿医療研究センターと島津製作所の田中耕一さんらの研究グループによって発表されました。

田中耕一さんといえば、2002年に43歳という若さでノーベル化学賞を受賞された方です。博士号をもたないサラリーマンの研究員がノーベル賞を受賞したということでも大きな話題となりました。

アルツハイマー病とは
アルツハイマー病は、1906年にドイツのアルツハイマーによって初めて報告されました。認知症の一つで日本では、認知症の6割~7割を占めるといわれています。脳の神経細胞の減少、脳全体の萎縮、脳の老人斑というシミ、神経原線維変化が見つかるといったことが現れます。それにより、脳の機能が低下し、記憶力や思考力が衰える病気です。

なぜ、脳の委縮が起こるかというと、脳に異常なたんぱく質「アミロイドβ」が蓄積することで起こるといわれています。つまり、脳にどれだけ異常なたんぱく質「アミロイドβ」があるかをみれば、アルツハイマー病のリスクを調べることができると考えられます。

今回の研究は、異常なたんぱく質「アミロイドβ」が脳にどれだけたまっているかを血液の検査だけで分かるところが世界初であり、すごいところです。

これまで検査しようとすると、背骨と背骨の間から脳脊髄液をとる髄液検査やPET検査などがありました。これは患者への肉体的な負担は大きいですし、医療費も高額になります。

今回の血液検査では、0.5cc(スプーン1杯程)という少量の血液だけで検査でき、安くて簡単に検査することができます。精度を確かめるために、日本とオーストラリアの高齢者373人を調べたところ、約90%という高い精度で従来の結果とほぼ一致したということでした。

この検査をした人に中には、まだ発症していない人もいました。つまり、この検査によってアルツハイマー病の早期発見につながる可能性があります。

アルツハイマー病の薬は、現在のところ、進行を遅らせる薬はありますが、完全に治療する薬はありません。
この検査によって、発症前の治療も今後の研究次第では可能になるかもしれないともいわれています。
この世界初の検査法によって、臨床治験が行いやすくなるためアルツハイマー病の根本的な治療薬・予防薬開発に貢献することが期待されています。
まさに、いまだ有効な治療法が確立されていないアルツハイマー病に一筋の光がさすような研究技術だということです。

ノーベル賞受賞時、田中さんは、この技術を世の中に役立てたいということをおっしゃっていました。16年経った今、それが実現しようとしています。

アラ還になった田中耕一さんですが、「ここからさらに頑張らないといけないという気持ちが強くなった。」とおっしゃっていました。

Q.検査の費用は?
約3000円程度を想定しているようです。

Q.検査の実用化はいつ?
実用化には数年かかると考えらています。
医療関係者の方には、約3年ではないかという方もいました。

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今後の課題

今後の課題としては、発症前の告知をどうするかということも問題としてあるようです。
それは、アミロイドβが蓄積していても必ずアルツハイマー病になるとは限らないですし、アルツハイマー病をくいとめる治療法も確立していないからです。

アルツハイマー病の根本治療は、いまだ確立していません。この簡単な検査によって、根本治療薬、予防薬の開発スピードが早まることを願いたいところです。

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