テレビ朝日「たけしのみんなの家庭の医学」(5月12日)で、物忘れ改善・認知症予防の睡眠法が取り上げられました。
解説:獨協医科大学病院 院長 平田幸一医師
物忘れの原因に睡眠が関係
認知症の発症リスクを高めるという物忘れですが、近年、この物忘れの悪化に睡眠が大きく関係していることが分かってきたといいます。
睡眠の働きには、見たり聞いたりしたものを必要なもの不必要なものと分け整理整頓をする働きがあるといいます。つまり睡眠が不十分の人は、整理整頓がうまくなされていない状態で、そのため物忘れという症状が起きてしまうといいます。
睡眠をしっかりとれば、記憶がうまく整理され物忘れも改善されることが期待できるといいます。でも単に睡眠時間を長くとればいいというわけではなく、良質な睡眠をとることが大事だといいます。
質の悪い睡眠になると、物忘れだけでなく、食欲を促すホルモンが増加し肥満になりやすくなったり、交感神経も上昇し高血圧にもなりやすくなるといいます。
では良質な睡眠をとるにはどうすればいいのか?
そのためには深部体温を下げることが重要だといいます。
深部体温が下げれば、脳を休ませことができ質の良い睡眠がとれるといいます。
深部体温は、寝る前に下げることが重要だといいます。
深部体温を上手に下げる方法
深部体温を上手に下げる2つの方法です。
1.朝20分以上の散歩をする
太陽の光を浴びてから15~16時間後にメラトニンが分泌。朝8時に太陽の光を浴びると夜11時頃にメラトニンが分泌して体温が下がり質の良い睡眠がとれる。
また運動によって睡眠物質がたまる。
2.夜眠る約2時間前に入浴する
夜眠る約2時間前に入浴する。お風呂の入り方は、湯船の温度は約40度、浸かる時間は約10分。これにより深部体温は上がり入浴後は、上昇した深部体温は急降下、深部体温が下がっているタイミングで眠りにつくと質の良い睡眠を得ることができる。
番組では、うまく深部体温が下がらず質の悪い睡眠だった50代の女性の方にこの2つの方法を一週間試してもらったところ、深部体温も下がり見事物忘れが改善することができました。
2つの方法ですが、特に朝の散歩は毎日行うのはちょっと大変ですね。
もう少し、簡単に質の良い睡眠がとれる方法があればいいのですが。