TBSテレビ「夢の扉+」5月17日で筋肉研究のスペシャリス 首都大学東京 藤井宣晴先生の研究について紹介されました。
筋肉の様々な健康効果
以前は、筋肉といえば重いものを持ち上げたり、早く走ったりするのに力を発揮するくらいしかイメージがありませんでしたが、全然違っていたようです。
最近では、様々な機能があることが分かり、健康を生む臓器とも考えられているようです。
事実、筋肉からは臓器のようにホルモンが分泌されており、藤井先生は、これまで20種類のホルモンを発見した方です。まだ研究段階だそうですが、その中には老化を引き起こす原因のサビついた物質を除去してくれるホルモンもあるといいます。ショウジョウバエの実験では、このホルモンで寿命が25%伸びたんだそうです。
筋肉量が少ない男性は、死亡率が2倍にあがるというデータもあるんだそうです。
筋肉から生み出される物質の効果としては、大腸がん、子宮がん、乳がん、すい臓がんなど様々ながんの発症リスクを低下させたり、アルツハイマー病、脳卒中、うつ病の予防など脳にもいい効果を与えるといいます。
筋肉から血糖値を下げる物質AMPキナーゼの発見
血糖値を下げる物質としてインスリンは有名ですが、藤井先生は、筋肉から同じように血糖値を下げる物質AMPキナーゼを見つけました。90年ぶりの新発見だといいます。きっかけは糖尿病患者が運動をすると体調がよくなるということ。以前から運動をすると血糖値が下がることは知られていたがそのメカニズムがどうかということ。藤井先生は筋肉に注目。しかし運動をすると活性化する物質は60種類以上あり、研究は困難を極めたといいます。様々なアプローチから一つの物質を見つけ出すことに成功。それがAMPキナーゼでした。AMPキナーゼは、必要に応じて糖を分配する役割を有している。このAMPキナーゼが活性化すると、糖の取り込みが活発になり、血液からも糖を取り込むことで、血糖値を下げることを発見。これは90年前のインスリンの発見に次ぐ、大発見だといいます。インスリンは血液中から糖を捕らえるのに対して、AMPキナーゼは筋肉から糖を捕らえるというもの。糖の取り込み度合いは、インスリンと活性化したAMPキナーゼは同程度だといいます。現在、AMPキナーゼを活性化させる新薬の開発を目指しているといいます。
AMPキナーゼの活性化法
どんな運動をすればAMPキナーゼが活性化するのか、藤井先生よりより効率的な活性化法がいくつか紹介されました。
1.少し早めのジョギングを10分行う。
2.スローなジョギングを30分行う。運動が苦手な人にオススメ。
3.寝た状態でダンベルを上下させる。疲労を感じる程度行う。
簡単!筋肉衰えチェック法
筋肉は体にとても良いことがわかってくると自分の筋肉も気になってきます。そこで番組では簡単な衰えチェック法が紹介されました。
1.ビンのフタが開けられるかどうか
ビンのフタが開けづらくなった人は、握力アップとしてお風呂の湯船の中で素早く握ったり広げたりを30回繰り返すと効果的。
2.片足立ちで靴下を履けるかどうか
3.両手の親指と人差し指で輪っかを作ってふくらはぎの一番太い部分を触り、指が重なる場合は要注意。
指が重なる人は、歯磨きの時に背筋を伸ばしつま先立ちで2分間磨くと効果的。
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