TBSテレビ「夢の扉+」5月24日で 老化の原因物質と言われるAGE(終末糖化産物)研究の第一人者 久留米大学医学部教授 山岸昌一先生の研究について紹介されました。
老化の原因 AGE(終末糖化産物)
山岸先生は、世界ではじめて老化の原因物質と言われるAGEを体内から取り除く物質を発見した方です。
山岸先生によると、顔が老けている人は、体の内側も老けてて、寿命も短くなるといいます。これはAGEによるものなんだそうです。
AGEは、タンパク質が糖と結びつき体温で焦がされてできた茶色い物質です。AGEは、体内に増えると排出できなくなり体内にたまってきます。
AGEが肌に増えるとシワやたるみの原因になります。つまり体内のAGEが多い人は、見た目も老けて見られやすいんです。A
GEが血管に溜まると血管が硬くなり脳梗塞・心筋梗塞に、骨のコラーゲンに貯まると骨粗しょう症に、脳に溜まるとアルツハイマー病になるという説も、AGEが溜まると病気や寿命にも影響がでるといいます。
AGEを体内に溜めないことが健康で長生きするカギなんだといいます。
AGEが多い料理・少ない料理
人は、AGEを体内で作るだけでなく食べ物からも摂っています。水を使わず高温で調理する食べ物にはAGEが多く含まれます。
例えば蒸した鶏肉を1とすると焼いた鶏肉は5倍、揚げた鶏肉は10倍多くAEGが多く含まれています。AGEが多い代表的な食べ物がカリカリベーコンなんです。
AGEの少ない料理は、例えば肉ならしゃぶしゃぶ、卵ならゆで卵、魚なら刺身です。やはりなるべくAGEの少ない食べ物を摂ったほうがAGEは体内でたまらなくていいんだそうです。
AGEを増やさない食べ方・食べ物
食べる時に血糖値の急激な上昇を抑えることもAEGを体内で増やさない方法だといいます。
例えば、最近よく言わける食べる順番で野菜→おかず→ご飯の順に食べると良いそうです。
食物繊維が多い海藻や野菜は、糖質の吸収を緩やかにしてくれAGEの発生を抑え、トマトやほうれん草などに含まれるαリポ酸はAGEの蓄積を抑え、さらにブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンはより強く抑えてくれる効果があるといいます。
AGEを取り除く物質の発見
AGE対策としては体内にAGEを溜めないようすることですが、さらに山岸先生はAGEを取り除く物質を世界で初めて発見しました。
アプタマーと呼ばれる物質を使ったもので、通常、AGEは異物とみなされず白血球は除去してくれませんが、AEGがアプタマーと結びつけば白血球が異物としてみなし除去してくれ、AGEを減らせるのではないかという仮説から始まりました。
そこでAGEにくっつくアプタマー探しを始まりました。候補はなんと1000兆個もありました。
探し方は、AGEがくっついたフィルターに1000兆個入ったアプタマーを流し込んで、フィルターにくっついたものを取り出し増やすというもの。これを繰り返すことで最も強くくっつくアプタマーを見つけ出すことができるといいます。
2年繰り返した結果、最終的に1個にしぼることに成功しました。マウス実験ではAGEを取り除くことに成功しました。
現在、このアプタマー入りフィルターを取り付けた人工透析機を2年以内に実用化、5年以内にアプタマーでAGEを減らす薬の開発を目指しているといいます。