ナッツががんに効果的 結腸がんの死亡率・再発率を低下させる
ナッツと言えば、アーモンド、クルミ、カシューナッツ、マカダミアナッツなどです。
栄養豊富でちょっと小腹が空いた時にオススメと言われる食べ物です。
そんなナッツですが、このほどアメリカの研究機関が結腸がんに効果があると発表されました。
これはアメリカでとても権威のあるダナ・ファーバー癌研究所が行った研究です。
結腸がん患者826人を対象に週に57g以上のナッツを定期的に食べている人と食べいない人と比較しました。すると食べていないグループに比べ食べていたグループはがんの死亡リスクが57%低く、がんの再発リスクも42%低いというデータが出ました。つまり、ナッツを食べたことでがんの死亡率や再発率が低くなったということです。
ちなみにナッツ57gの量は、1日にアーモンドなら約7粒、カシューナッツなら約5粒です。そんなに多い量じゃありませんね。むしろ物足りない量かもしれません。
ただし今回のナッツには、ピーナッツやピーナッツバターは含まれません。そもそもピーナッツは、木の実ではなく豆なのでナッツじゃありません。でも、ピーナッツも栄養豊富な食べ物です。
また、別のアメリカの研究機関、ミネソタ大学 メイヨー・クリニックが2015年発表した研究では、ナッツ類を食べることで、直腸がん、子宮がん、すい臓がんの発症リスクが低下することが分かりました。発症リスクは、直腸がんで24%、子宮がんで42%、すい臓がんで32%低下しました。
3つのがんだけですが、ナッツががんの発症リスクも下げてくれます。
毎日こまめにたべるとがん予防が期待できそうです。
なぜナッツががん予防に効果的なのか?
ナッツに詳しい慶応大学医学部 教授 井上弘義先生によると次の2つのことが期待されるといいます。
1つは、ナッツに含まれるビタミンEの抗酸化作用が細胞のがん化防止に期待できます。
もう一つは、食物繊維が豊富なので大腸の老廃物を排出することでがん予防が期待できます。
井上先生オススメのナッツは、アーモンドとクルミです。
どちらもビタミンEと食物繊維が豊富に含まれています。
ナッツはいつ食べるの効果的?
朝食時に、とるのが効果的だそうです。
その理由は、午前中は体内が酸化しやすくなるからです。
抗酸化作用のあるナッツが酸化を抑えてくれます。
ナッツにもそれぞれ次のような効果の特徴があります。
カシューナッツ … ビタミンKが豊富で骨の強化に期待
マカダミアナッツ … 脂肪酸パルミトレイン酸に美肌を保つのに期待
ピスタチオ … カリウムが豊富で塩分を排出しむくみ防止・高血圧予防に期待
自分に合ったナッツを選んでみてはいかがでしょうか。
ヘルシースナッキングにナッツがオススメです。
ヘルシースナッキングとは
ヘルシースナッキングとは、海外セレブが美容と健康のために実践している新しい生活習慣です。食物繊維やたんぱく質が含まれる間食をこまめに食べることで極端な空腹状態をつくらず、結果 食べ過ぎが防止できるという考え方です。
ナッツはサラダと一緒に食べるのもオススメです。
野菜の栄養素のビタミンAやβ-カロテンは、油に溶けやすい性質があるためナッツによって吸収を高めてくれます。
ナッツは、塩味が付いたものよりも素焼きがオススメです。
やはり、塩分の摂り過ぎにつながる可能性がありますからね。
ナッツの注意点
ナッツにも注意点があります。
一つは、アレルギーを起こす方もいるということです。ナッツの種類ごとに違うのでアーモンドは大丈夫だけどもカシューナッツはダメという場合もあります。
もう一つは、ナッツは、脂質が多い高カロリー食品です。
健康に良いからといって食べ過ぎには注意が必要です。目安は1日ひと握り程度です。
■ナッツの健康効果の動画