冷えの中でも内臓冷えには注意が必要だといいます。日本テレビ「スッキリ」2月6日で内臓冷えについて取り上げられましたので紹介したいと思います。
教えてくれたのは、冷え性治療のスペシャリストで日本ではじめて冷え性専門外来を開設した帯山中央病院 理事長 渡邉賀子医師です。
内臓冷えとは
冬の寒い季節は、冷え性の人にとっては手足が冷えてつらい時期です。一般的に冷え性と言えば、この手足に冷えを感じるタイプを言います。内臓冷えは、このタイプの冷え性ではありません。
内臓冷えとは、胃腸や肝臓といった内臓のある体の中心部の温度が下がっている状態を指します。通常、体の中心部(内臓)の温度は約37℃に保たれ、脇の下の体温は36.5℃~37℃ですが、内臓冷えの方の中心部は37℃未満で脇の下の体温も35℃台にになっていることが多いと言います。
この内臓冷え、少し厄介な特徴があります。それは自覚しにくいということです。内臓は温度に関する感覚が乏しい場所です。そのため内臓が冷たいと感じにくいといいます。
そんなことから内臓冷えは隠れ冷え性とも呼ばれています。自覚症状が乏しいので、内臓冷えになっていても、気づくこともなく何も対策をしない人が多いといいます。
内臓冷えは自覚症状が乏しいので次の内臓冷えチェックで自分が内臓冷えかどうかある程度判断できます。
<内臓冷えチェック>
- 運動不足である
- 汗をかきやすい
- 便秘・下痢になりやすい
- 疲れやすい
- 風邪を引きやすい
3つ以上当てはまる場合は内臓冷えの疑いあり。
内臓冷えの症状
内臓冷えになると、内臓が冷えることで胃腸の機能低下、免疫力の低下をまねきます。その結果、疲れやすい、風邪をひきやすい、便秘になるといった症状が出てきます。
内臓冷えの原因
内臓冷えの原因は、自律神経の乱れによるものと考えられます。自律神経は、抹消血管を収縮したり拡張したりして体温調節を行います。これにより内臓の温度は37℃に保たれます。
しかし自律神経が乱れると体温調節がうまく機能しなくなります。寒いところへ行ったら通常、末梢血管を収縮して熱を逃がさないようにしますが、乱れることで抹消血管が広がったままで体の熱を外に放出してしまいます。その結果、内臓の温度が低下し内臓冷えとなります。
内臓冷えの改善法
では、内臓冷えになったらどうしたらいいのか。
食事と運動による改善法があります。
食事
運動内臓冷えの1番の改善法は適度な運動です。そこで内臓冷えにオススメの運動が次の2つの運動です。お腹まわりの筋肉を鍛えることで内臓を温める運動です。ストレッチで血流を良くする効果もあります。
1.ラクラク体幹エクササイズ
<やり方>
(1) 足を肩幅の1.5倍に開く。つま先とひざを斜め45°に向ける。
(2) 3秒かけて、ゆっくりひざを曲げる。
(3) 腰をひねって両手を右太もも上に置く。
(4) そのまま上半身を太ももに近づけるように前に倒す。
(1) ~(4) の状態をそれぞれ5秒ずつキープして行う。
反対側も同様に行う。1日2~3セット。<ポイント>
しっかりと深く体を動かすのがポイント。2.お腹ぽかぽかストレッチ
<やり方>
(1) 床にひざを立てて座り、後ろに手をつく。
(2) 右足を左足の上にかけて足を組む。
(3) そのまま右側に倒して10秒キープ。
(4) 左側に倒して10秒キープ。
(5) 反対側の足を組んで同様に行う。
1日2~3セット。
<ポイント>
上半身はできるだけ正面に向けてお腹周りをしっかり伸ばすのがポイント。
ラクラク体幹エクササイズは名前はラクラクですが、ちょっときつそうです。お腹ぽかぽかストレッチはテレビを見ながらできますので、こちらのほうが長く続けられそうです。
■夜ヨガ
安眠&冷え性改善が期待できます。