TBSテレビ「ビビット」6月21日で、梅雨時に増えるという天気痛について取り上げられましたのでまとめてみました。今回、教えてくれる先生は、日本の病院で唯一、天気痛外来があるという愛知医科大学病院 佐藤純先生です。
天気痛
天気痛は、天候が悪くなると頭痛、神経痛、関節痛など体が痛み出すというものです。梅雨の時期は、天気痛があるという人にとっては、とてもイヤな時期でもあります。
天気痛の原因
天気痛の一番の原因は、気圧の変化です。多くの場合は、天気が悪くなる低気圧の時に症状がでます。低気圧になり気圧が下がることで血管や内臓が膨らむことにより、様々な症状が表れると考えられます。医療の先進国であるドイツでは、気圧の変化の情報をもとに国が天気痛予報を発表しているそうです。
天気痛のもう一つの原因は、耳にあります。耳には気圧を感じるスイッチと体の揺れを感じるとるリンパ液があります。気圧を感じるスイッチが入ると体の揺れを感じるリンパ液が揺れていると感じることがあるといいます。揺れていないのに耳が揺れていると感じとることで脳が混乱します。その結果、交感神経が乱れ興奮し、痛覚神経も興奮します。
これにより古傷の痛みや関節痛が起こるということです。
天気痛セルフチェック
自分が天気痛かどうかの簡単なチェックです。
1.天気が悪くなると頭痛がすることがある
2.乗り物酔いしやすい
3.天気によって気分の浮き沈みがある
4.時々、過去に怪我をしたところが痛む
5.最近、からだを動かす機会が減っているこのうち、1つでも当てはまる項目があれば天気痛の可能性あり。
タオル体操で天気痛改善
天気痛は、どのように対処すればいいのか?佐藤先生オススメの方法がタオル体操です。
天気痛がある人は、耳や首の周りが硬くなっている人が多いといいます。耳や首の周りをタオル体操でストレッチすることで筋肉をほぐし頭を本来の正しい位置に戻せば、自律神経が正常に働き、天気痛が改善できるといいます。
用意するのは、2枚のフェイスタオルです。やり方は3つです。
タオル体操1:背面ストレッチ(20秒)
<やり方>
(1) タオルを後頭部に回し、腕を下へ引っぱり、頭を下げる。
(2) ゆっくりと息を吐き20秒間伸ばす。ストレッチ中は呼吸を止めないこと。頭痛・肩こりにも効果的。
タオル体操2:首の横ストレッチ(20秒)
<やり方>
(1) タオルの真ん中を耳の上にあて巻く。
(2) 両端を片手で持ち下に引く。
(3) 20秒間引っ張る。首を痛めないよう注意しながら行う。首周辺のリンパを刺激し、めまい改善やシワを伸ばすアンチエイジングにも有効。
タオル体操3:首の後ろのツボ刺激(5秒)
<やり方>
(1) タオル2枚の角を固結びにする。
(2) 首に掛け、結び目を首の真後ろに置く。
(3) タオルの片方を脇に挟む。
(4) 反対側を地面と水平方向に引く。(5) 頭を後ろに倒しタオルの結び目で首の後ろを刺激する。
(6) 痛気持ちいいところで5秒間キープする。
首の後ろを刺激することで自律神経を直接刺激して、正常な状態に促す。各3セット×朝晩2回行うのがオススメ
さらにオススメは、酔い止めのツボ「内関」を押すことです。
このツボを押すことで、天気痛の原因である耳のリンパの揺れを抑えることができます。
内関 … 手首の内側に指三本当てて人差し指側。
1回10秒、朝晩10回ずつ行う。
天気痛は、乗り物酔いの酔い止め薬を天気痛が起こる前に飲んでおくことも有効だそうです。酔い止め薬は、内耳に作用するタイプのものです。
また、天気痛の人は耳周りの血流が悪い傾向にありますので、
次のような、耳マッサージも血流が良くなり予防に効果的です。
耳マッサージ
<やり方>
(1) 両耳を軽くつまみ、上、下、横とそれぞれ5秒ずつ引っ張る。
強く引っ張るのではなく、気持ち良い程度で行う。
(2) 耳を軽く引っ張りながら後ろに5回まわす。(3) 耳を包むようにして5秒間キープする。
(4) 最後に耳全体を手のひらで覆い、ゆっくり円を描くように5回マッサージする。
朝・昼・夜3回行う。